2019年3月25日月曜日

【施設内研修】 『体圧センサーで重さのかかり方と可視化』について

毎月1回 全職員を対象に行っている【施設内研修】

1月の研修会は褥瘡対策小委員会による
『体圧センサーで重さのかかり方と可視化』について
パラマウントベッド㈱様を講師にお招きして開催しました。

 
一般的に床ずれ(とこずれ)といわれますが、
医学用語では「褥瘡(じょくそう)」といいます。

褥瘡とは、
からだの一部が圧迫され続けることで、
皮膚に酸素や栄養がいきわたらなくなってしまって壊死し(腐ってしまうこと)、
皮膚が崩れていく状態をいいます。

褥瘡ができやすいところは、
仙骨・尾骨が全体の約60%を占めています。

理由としては、
  ・ 仙骨・尾骨のある臀部付近に、体重が集中している。(約44%)
  ・ 仙骨・尾骨のような骨突出部には圧迫が集中しやすい。
などがあります。
 

実際、体圧センサーを敷いたベッドに横になってみると、
やはり臀部に一番体重が集中していることがよく分かりました。
 
 
 
また、背上げをすると「身体が前にズレ落ち、仙骨・尾骨に圧迫が発生する」
という事も臀部付近に褥瘡が出来る理由の1つです。

そこで、確認の意味も含め、
背上げの方法をご教示いただきました。
 
 
 
 
まずは背上げを行う前に、
ご利用者が正しい位置に寝ていることを確認する。

起き上がるときに身体が曲がるので、
その回転中心とベッドの回転中心がしっかりそろっているかどうかを確かめる。

次に利用者様の滑りを防ぐため、
膝上げを行ってから、背上げをしていく。
 
 
 
目的の角度まで背上げを行ったら、
「背抜き」「足抜き」で圧迫やずれを取り除き、
さらにクッションを使って、
上肢や足部を支えるなど、
姿勢を安定させることが大切だということでした。


褥瘡予防で重要なのは、
圧を分散させ、体重を受ける面を増やすことです。

 
利用者様の身体的負担を与えないためにも、
適切な褥瘡予防ケアを行い、
褥瘡を発生させないようにしていきたいと改めて思いました。